日々の急がしさに追われ、ずっと日記がかけませんでした。
先日早稲田大学行われたアバンギャルドのシンポジウムに朗読で参加したとき、
初めてお会いしたメイクさんとご挨拶をしたとき、
「あー。竹内さんですか。HP見ましたよ。いろいろやられているんですね」
とお話してくださり、自分の日記を見ていて下さる方がいるんだ、って思ったら、
嬉しくて、再び「書こう」と決心しました。
日々の自分の気持ちを綴る日記。
悩んだり迷ったりしたとき、立ち止まって過去を振り返ると、ヒントがもらえたりする。
自分のためにも書いていこうと思います。
えーーーと。。。。
もうずいぶん前のことのような気がしますが、9月3日にフィリピンのバギオで「日比国際平和演劇祭」で、舞台に立たせて頂きました。
国際交流基金から助成金をいただき、バギオにお住まいの日本人プロデューサーの立案により、フィリピン人脚本、日本人演出、そして役者はフィリピン人と日本人。
題名「ケノンロード 国際平和と調和への道」
Kennon: Road to Global Peace and Unity
およそ100年前に、フィリピンの首都マニラと「夏の首都」と呼ばれる
高原避暑地バギオを結ぶ山岳道路であるベンゲット道(現:ケノン・
ロード)建設に携わった多くの国籍の人々。 その中に、大きな役割を
果たし、また病気や事故で多くの犠牲者を出した日本人たちがいました。
これらの日本人は「ベンゲット移民」と呼ばれ、近代における日比の
人的交流のさきがけ となったのです。
このことは、「北部フィリピン高地に於ける日本人パイオニア達」
編集: パトリシア オオクボ アファブレ、発行:北ルソン比日基金
Japanese Pioneers in the Northern Philippine Highlands
Edited by : Patricia Okubo Afable
Publisher : The Filipino-Japanese Foundation of Northern Luzon, Inc.
に詳しく記録されています。
劇作家で演出家のVentura Bitot氏は、この書籍に記された日本人、日系人の
歴史にもインスピレーションを得て、山岳民族の音楽と踊りをとおして、
このミュージカルをフィクションとして創作しました。
ベンゲット道建設の苦難の道、そしてバギオの繁栄。 さらに第二次世界
大戦の悪夢。 恒久平和を祈る人々のドラマはどのように展開していくのか。
ちなみに演劇祭が開催された9月3日は地元では「山下大将降伏記念日」と
して伝えられてきました。 その名称が地元の退役軍人会やシニア市民の
皆様のイニシアティブによって「比日友好の日」と改められることと
なりました。
精霊たちに導かれて、100年の時を超えた平和への祈りを捧げます。
尚、この演劇祭に於いて、第二次世界大戦中のエピソードを元にした
ふたつの小品が披露され、 これもDVDに収められています。
“ THE REMAINS “ 「亡霊の彷徨う街」
Special Guest : Dancer Jun Nishio AManTo
Written by : Tamotsu Sase
Directed by : Toshihisa Yoshida
日比の俳優による朗読と、傾舞の舞踏家 純天人の共演。
第二次大戦末期、フィリピンの日本軍と在留邦人はバギオからさらに
山岳地帯へと追い詰められ、極限の飢餓地獄の中にありました。
この物語は、元日本兵、及びバギオ周辺へ戦没者慰霊に訪れた方々、
それに元抗日ゲリラであったフィリピン人の話、体験者による戦記などを
元にフィクションとして創作された物語です。
“ SOLVEIG’S SONG “ 「ソルヴェイグの歌」
Written by : Tamotsu Sase
Directed by : Toshihisa Yoshida
日比の俳優による演劇。
第二次大戦中、アメリカ軍のフィリピンへの反攻が急を告げていた頃の物語。
フィリピン人のダン・ディゾン氏が3歳の頃に、ピアニストであった母親と
共に体験し記憶に残っていた事実を元に創作されたフィクション。
ヌエバ・ビスカヤ州バヨンボン町での、日本軍と抗日ゲリラとの音楽を通じた
交友を描く。 このタイトルは、その3歳の男の子の心に残っていた曲である。
詳しくは プロデューサー小国さん
http://janl.exblog.jp/i13/ のブログにて。
以上の作品を3部作として上演しました。
ここで、フィリピンでのありえないエピソードをいくつかご紹介しますね。
フィリピン人の時間に対する感覚は、ありえない。稽古開始時間に全員集まることはまずなかったです。必ず誰かしら遅刻、その遅刻も30分とかならまだまし。
2時間3時間遅れてくる人、しまいには来るといって一日来ない人、たくさんいました。
日本人が時間に対して真面目すぎるのか。。。。
お昼の休憩中、たとえば1時に稽古開始だとすると、日本人だったらまあ、10分前くらいには食べ終わって支度して5分前には稽古場に着くようにしますよね。
フィリピン人は1時になってももう一品注文する、くらいの勢いです、はい。
こんなんが本番前まで約1ヶ月間続いていました。
まさか本番遅刻するんじゃないか、と心配していましたが。。。。。
さすがに本番は大丈夫でした。
しかし本番当日の朝、遅刻した人はいたような。。。。考えてみると、時間通りに全員集合できた時って一日たりともなかったような。。。。。稽古、全員そろってできた時って、当日のリハーサルだけしかなかったような。。。。。
ま、いっか。
それがフィリピンスタイル。 あまりの酷さにキレ、断乳後久しぶりにヤケ酒して、サンミゲルビール一本で顔真っ赤になってた日もありーの。。。。
娘のパパにグチって八つ当たりした日もありーの。。。。
今となっては笑い話ですが♪
それから、また泣きました。怒りが爆発していつものごとく。。。
本番前日のリハーサル、あまりの役者のテンションの低さとやる気のなさ(に私は思えた)に、悲しくて。 芝居やっていて楽しくないのなんて役者として失格でしょう。
役者が楽しくないものなんてお客さんだって楽しめないし。
ダメだしの時、ある役者が「今日のリハーサルは良かった」と言ったことに対して
「今日のリハーサルは最悪だった」と言った。
この感覚のズレ、なんなんでしょう。
前回、演出をやらせてもらったときも、この感覚のズレにより、キレ泣きしました。
でも誰が悪いわけでもないんですよねー。 リハーサルが良かったって言った彼に「どういう感覚してんだ!」とか怒ってみても、なんか変わるわけではなく、
それが国際交流の難しいところなんですよね。
だってその彼にとっては、それでいいんだもん。
そんな感覚のズレも多々ありましたが。
本番は待ってはくれずやってきて、そしてあっという間に終了しました。
1枚目の写真、私が好きなシーン。第二次世界大戦で家族を全員失ってしまった人が、途方にくれているところにある家族が来て、
「安心して。戦争はもう終わったんだ」「虫は戦争の恐怖なんて知らないんだろうな」
というシーン。私の芝居はまだまだだったものの、相手のユリーくんの芝居はすごく良かった。
負けたよユリー。
感覚のズレとさっきから言っていますが、パフォーマンスレベルの意識が違っても、
いい芝居ができるかできないかは全く別のものなんだ。
と、自分自身にダメだし。
そして。
もうひとつありえないことが起こった。
本番前日の、会場ダブルブッキング。。。。
会場側の管理が原因だったみたいですが。。。。。 ありえないでしょ。
そんな面白いことがたっくさん起こる国、フィリピン。
だいすきです。
そこで私は8月15日、29歳の誕生日を迎えました。
稽古中、休憩に入ったとき、タバコについて来いとチャームに誘われ、戻るとみんなが突然
「ハッピーバースデイトモーー♪」
と歌ってくれ、ケーキをくれました(目に見えないケーキですが。。)
私は見えないローソクを29本(だんだん本数が増えていく。。。泣)ふーーっと吹き消し
お腹いっぱい(想像)食べました♪
みんな、ありがとう♪ ドッキリでした♪
その夜、私が食べたがっていたアンドックスのニワトリ丸焼きに連れて行ってくれました。
そしてチキンをたらふく頂き、サンミゲルビールを飲み。。。。
今度は目に見えるケーキをいただきました!!!
2枚目の写真がそれ。
「お誕生おめでとうトモ」
と書かれたケーキ。 とってもスィートで美味しかったああああ。。。。
これ、けっこう大きいんですよ。食べきれず次の日、稽古が終わったあとみんなに「食べて」といって差し出す。
1分でなくなりました。 さすが。。。お腹のすいている学生たち。。。
そんなわけで、無事29歳の誕生日を迎え、舞台も大盛況で終わり、美味しいごはんもたくさん食べ、安いビールを飲み、そして気持ちいいマッサージもたっぷり受け、
楽しいフィリピン公演でした。
本当に色々あったけど。
バギオ誕生100周年祭の歴史的な記念日に、演劇祭を執り行うことができ、そこに参加させていただけたということに、プロデューサーの小国さん、演出の吉田さん。心から感謝いたします。
ここでの経験は決して忘れることはないでしょう。
私の人生の中で本当に貴重で大切な経験です。
忙しい日本で、生きにくさを感じる今日この頃。
そんなときは思い出します。
フィリピンを。
フィリピン人の楽観主義さを。
(あたしより楽観主義って、みなさん、フィリピン人がどんなか想像できます? 笑)
そしたら
「こんなんでいいんだ」
って気持ちが楽になるでしょう。
そしてきっと仕事ミスったりして 「そんなんじゃだめだ」って怒られるのが私です。
ちゃんちゃん♪